部会メンバー

部会長 木村 俊一医師
副部会長 冲中 敬二医師
部会員
  • 秋山 暢医師
  • 岡村 卓穂医師
  • 岡本 恵看護師
  • 草場 仁志医師
  • 佐野 弘純医師
  • 髙橋 孝輔医師
  • 高橋 栄看護師
  • 中島 寿久薬剤師
  • 福島 啓太郎医師
  • 森田 充紀医師
  • 矢野 真吾医師
  • 横田 則子看護師
  • 吉田 功医師

活動内容

がん患者の支持療法における発熱性好中球減少症(FN)のマネージメントについては造血器腫瘍を中心に30年以上の歴史があり、欧米のみならずわが国でもガイドラインや臨床試験の蓄積がある。しかしながら新規抗がん剤や分子標的薬の導入による対象疾患の拡大や、外来化学療法の普及などにより、近年は固形がんのFN患者が増加しており、そのエビデンスは不足している。また、好中球減少以外にも細胞性免疫不全、液性免疫不全といったさまざまな免疫不全に伴う感染症にも注意が必要となっており、がん治療における感染症はFNにとどまらなくなっている。さらに、新型コロナウイルスをはじめとした市中感染症もがん診療における感染症管理に大きな影響を及ぼすため、そのような社会情勢に合わせた対応も重要となる。FN部会ではこれまで悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、乳がん、肺がん、大腸がんといった代表的な疾患におけるFNマネージメントの実態調査を行い、 臨床腫瘍学会のFNガイドラインの改訂についてはFN部会として全面的に協力し、その後ガイドラインの検証作業なども行ってきた。今後もFNのみならず、がん治療に伴う感染症の予防、診断、治療における適切な管理の普及・教育、新たなエビデンスの創出、公的制度への働きかけなどの活動を行っていきたい。本HPでは診療現場で有用ながん治療に伴う感染症に関するガイドラインや指針について情報を更新する。

ガイドライン

【がん化学療法時の感染症診療・看護全般】

日本臨床腫瘍学会 : 発熱性好中球減少症(FN)診療ガイドライン第3版

日本化学療法学会 : JAID/JSC感染症治療ガイド2023

日本小児血液・がん学会 : 小児白血病・リンパ腫の診療ガイドライン

NCCNガイドライン : Supportive Care:Prevention and Treatment of Cancer-Related Infections, Supportive Care:Survivorship:Preventive Health: Immunizations and Infections, Hematopoietic Growth Factors

The Professional Home for Oncology Nurses (ONS) : Chemotherapy and Immunotherapy Guidelines and Recommendations for Practice (Second Edition)

Freifeld AG et al. Clinical Practice Guideline for the Use of Antimicrobial Agents in Neutropenic Patients with Cancer: 2010 Update by the Infectious Diseases Society of America. Clin Infect Dis. 2011; 52: e56-e93.

de Naurois J et al. Management of febrile neutropenia: ESMO Clinical Practice Guidelines. Ann Oncol. 2010, 21 Suppl 5: v252-256.

Lehrnbecher T et al. Guideline for the Management of Fever and Neutropenia in Pediatric Patients With Cancer and Hematopoietic Cell Transplantation Recipients: 2023 Update. J Clin Oncol. 2023, 41: 1774-1785.

【G-CSF】

日本癌治療学会 : G-CSF適正使用ガイドライン2022年10月改訂 第2版

Crawford J et al. Hematopoietic growth factors: ESMO Clinical Practice Guidelines for the applications. Ann Oncol. 2010, 21 Suppl 5: v248-v251.

【ワクチン】

日本小児感染症学会 : 免疫不全状態にある患者に対する予防接種ガイドライン2024

日本造血・免疫細胞療法学会 : 予防接種 第4版(2023年12月)

日本呼吸器学会(ステートメント) : 6歳から64歳までのハイリスク者に対する肺炎球菌ワクチン接種の考え方、2024年度の新型コロナワクチン定期接種に関する見解

Kamboj M et al. Vaccination of Adults With Cancer: ASCO Guideline. J Clin Oncol. 2024, 42: 1699-1721

Mikulska M et al. Vaccination of patients with haematological malignancies who did not have transplantations: guidelines from the 2017 European Conference on Infections in Leukaemia (ECIL 7). Lancet Infect Dis. 2019, 19: e188-e199.

Cordonnier C et al. Vaccination of haemopoietic stem cell transplant recipients: guidelines of the 2017 European Conference on Infections in Leukaemia (ECIL 7). Lancet Infect Dis. 2019, 19: e200-e212.

国立がん研究センター東病院 : がん患者さんの感染症予防について

【TDM】

日本化学療法学会 : 抗菌薬TDM臨床実践ガイドライン2022(Executive summary)、抗菌薬TDM臨床実践ガイドライン2022 ボリコナゾール更新版

【新型コロナウイルス】

国立感染症研究所 : 免疫不全者におけるCOVID-19の臨床対応指針案第1版

Cesaro S et al. Update of recommendations for the management of COVID-19 in patients with haematological malignancies, haematopoietic cell transplantation and CAR T therapy, from the 2022 European Conference on Infections in Leukaemia (ECIL 9). Leukemia. 2023, 37: 1933-1938.

【造血細胞移植】

日本造血・免疫細胞療法学会 : 造血細胞移植後の感染管理 第4版(2017年9月)、サイトメガロウイルス感染症 第5版 補訂版(2024年9月)、HHV-6 第2版(2022年1月)、出血性膀胱炎(2018年8月)、EBウイルス関連リンパ増殖症(2018年2月)、インフルエンザとその他の呼吸器ウイルス感染症 第3版(2018年8月)、肝炎(2018年10月)、ヘルペスウィルス感染(HSV・VZV)(2018年2月)、真菌感染症の予防と治療 第3版(2024年9月)

最終更新日 : 2024-11-28