Oncology emergencyの一つである腫瘍崩壊症候群(tumor lysis syndrome, TLS)に対する薬剤として、このたび「フェブキソスタット」が適応追加承認されましたのでお知らせします。

PMDA(医薬品医療機器総合機構)

承認品目一覧(新医薬品:平成28年5月)
分野  第6の2
承認日 平成28年5月23日
販売名 フェブリク錠10mg、同錠20mg、同錠40mg(帝人ファーマ(株))
成分名 フェブキソスタット

今までは、アロプリノールが頻用され、TLS高リスク例には、ラスプリカーゼが使用されてきました。

TLS中等度リスク例を中心に、抗がん薬投与前から輸液負荷とともに本薬剤の使用が考慮されます。TLSの全般的なマネジメントについては、日本臨床腫瘍学会編:腫瘍崩壊症候群(TLS)診療ガイダンス(金原出版、2013年)をご覧ください。

承認のもとになった研究については、下記の論文を参照ください。

Tamura K, Kawai Y, Kiguchi T, Okamoto M, Kaneko M, Maemondo M, Gemba K, Fujimaki K, Kirito K, Goto T, Fujisaki T, Takeda K, Nakajima A, Ueda T: Efficacy and safety of febuxostat for prevention of tumor lysis syndrome in patients with malignant tumors receiving chemotherapy: a phase III, randomized, multi-center trial comparing febuxostat and allopurinol. Int J Clin Oncol. 2016 Mar 26. [Epub ahead of print]